21日目 （11月10日）

三度目の御勤め

仙遊寺の御勤めはゆっくりと時間をかけて行われた。
お経も人それぞれ特長がある。 住職のお経は何言ってるかわからない(笑) でもリズムがとても良い。
そして、住職のお話かと思ったら、住職が副住職(ご子息)に『今日はお願いします』と頼んだ。 いつもは住職がお話をするみたいだけど、いきなりの出来事。これも修行なのだと思い、自分にもあり得ることだと思った。
自分は副住職の話を聞けて良かったと思った。
雨降りの話から、信号の話、棺桶の話、ススキや落ち葉の話。これは全て、自分の捉え方によるものだと。 済生会病院にもボランティアで行かれるようで、がん患者さんの話もしてくれました。皆さん口を揃えて『がんで良かった。』と話されるみたいです。
そして余命宣告とお話は続きます。『みんな言われていないだけで、あと何年もしくは何十年なんですよ。』と言われ、なるほどと思いました。
最近の住職は、お母さまがお亡くなりになってから、元気がないのだとか。
生前、お母さまから『出来るだけ小さな幸せをたくさん見つけなさい。』と言われたそうです。 そして、最後のお話では『あきらめなさい。』と。
これは、弘法大師もお釈迦様も言った言葉だそうです。
あきらめる→あきらかにする。
だから、物には深く追求することが大事なんだと思いました。
自分は感動しました。
ですが、仙遊寺を幾度か来られている方は、住職の話も是非聞いて欲しかったと言ってくれましたが、今の自分には充分でした。
そして朝食。 久々におかゆを食べた。 精進料理はダイエットにもってこいだけど、毎日はツラいかもな…
お遍路さんにもアドバイスや忠告をいただき、泊まって良かったと思った。 副住職はNHKに何度も取材されてるとか。 アンケートも書いた。 NHKの方にいただいた遍路すだちくんと一緒に結願しないと！と思った。

恋人と待ち合わせ

出発、雨上がり。 国分寺まで、歩いたのだけど、トレッ君が恋しくてたまらなかった。 確かに自然はよく感じられるし、歩きは歩きの魅力がある。 が、今回は自転車研修。 大丈夫かな。と早く今治駅へ行きたくなった。 国分寺を打ち終え、電車で今治駅へ向かう。 歩きながら、次は何分発かな何て思って調べたら、あと１分で出発。 しかも次発は一時間半後。 えーーーー。 ここは東京、山手線ではないことを痛感した。 またまた準備が大切だと思い知らされた。 今治駅に到着。 有料施設に預けていたものの、やっぱり心配だった。 もちろん元気に、恋人と待ち合わせしているかのように再会。 コインロッカーの荷物もセットし、準備完了。 やっぱコレだとしっくりとハマッた。 香園寺まで少し距離があったけど、なんのその。 気持ち良かった。 香園寺は普通のお寺と違い、室内にある。 仙遊寺の宿坊から同じだったお遍路さんと会い、今まででと違うお寺の環境に一緒に少し戸惑った。 臨機応変な対応力も必要。 話題の宝寿寺。 『朱色の記念御影はないのですか？』と聞くと、『61番でもらいませんでしたか？』と言われ、『いただきました・・・』 余計なことだったかな。

自転車で世界へ

	本日、最後の吉祥寺。 宝寿寺で話した、自転車の好青年。 納経を済ませ、ベンチで話すると、まだ21歳。世界を自転車でまわりたいと。 費用はどうするの？ アルバイトで稼ぎます！ そうか。 でも彼ならやってくれそうです！ 自転車に戻ると、彼の自転車がパンク。 昨日から三度目だとか。 運良く近くに自転車屋さんがあり、修理することに。 後輪のため、修理は大変。 見てて、一人じゃ厳しいなと思いました。 無事完了し、ここでお別れ。 多分また会うことが叶うかな。 そして、宿へ。 今日は、肉が美味いという噂のビジネス旅館小松。 満室で、16人くらいいましたが、外人さんも含め多分全員お遍路。 しゃぶしゃぶダ！ 隣の方から、野菜などもいただき、ご飯もたらふく食べました(笑) これは明日も頑張れる！ ちょっと食べ過ぎたけど、明日は大変だといわれる横峯寺。 もぅ恐れることは何もない。